夏菜の野菜畑

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<<   作成日時 : 2012/07/12 16:06   >>

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16日の読書会の、「夕べの雲」と「ザボンの花」読了。 どちらも庄野潤三さんの作品。
丁寧に読んだので、時間かかった!
文学的に評価されているのは「夕べの雲」だけど、私は前篇の「ザボンの花」の方が好き。
内容的にはほとんど変わりないような二篇だけれど、「ザボンの花」の方が、のびのびと何の野心もなく、
ゆるーく書いてあるような気がする。適当に編んだセーターをガボッときたら、あらまあなんだか心地よいわ
というような感じだ。

「夕べの雲」は主に男目線で書かれており、「ザボンの花」は主に女目線だ。
「夕べの雲」の方は、細やかな生活が延々綴られているのに、不思議と金銭的なことは出てこない。
生活はあるけれど、生活臭がしないのだ。
この人作家みたいだけど、収入とかどうなってんのかなー。 こども3人、こんなに伸び伸び育ててるんだから、
ある程度もうかってんのかな……と想像するしかなかった。
というより、そんなこと考える下世話な私を許して、みたいなところがあった。

ところが、「ザボンの花」の方は、そのへんのことがちゃーんと書いてある。
ちょっと、大阪的だ。
夫はサラリーマンで、妻は安月給を一生懸命やりくりしている。ちゃんと数字も出して書いてあって、あー、細々がんばってるなーと思える。
今でいうママ友の存在もあり、仲良しなんだけど時々ちょっとムカついてるのも、大変親近感がある。

「ザボンの花」の方は、大阪の老母に「今、こんな感じで暮らしてるよ」と手紙を書くつもりで、書いたらしい。
だから、こういうざっかけない、所帯くさいところがある。
「夕べの雲」は、「ザボンの花」が意外に好評だったので、よっしゃー、ちょっと文学的に狙ったるぞーと頑張って書いた感じがする。
奥さんの言葉づかいとか、ふるまいが、「夕べの雲」の方が、ほんの少し高尚だ。
たとえば「ザボンの花」では「あしたは晴れるかしら」というところを、「夕べの雲」は「晴れるか知ら」と、わざわざ漢字なのである。

どちらも素敵な作品だけど、そんなこんなで私は生活臭のする「ザボンの花」派かな。


今日までのエンタメ読書記録:7月8日〜12日 「いとをかし! 百人一首」 光岡真理 「代表監督は11歳!!」 秋口ぎぐる「ぼくたちは秘密基地を作った」 木堂椎  いずれも、集英社みらい文庫 「天才作家スズ 月光マジック」愛川さくら    累計31冊 まだ3分の一もいってないなー(-_-;)

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