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夏菜の野菜畑

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夏菜の野菜畑
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児童書を書いている、安田夏菜のブログです。
お仕事のこと、読んだ本のこと、趣味の落語のことなど、思いつくまま綴ります。
(左の画像は、拙作「ケロニャンヌ」より。しんやゆうこさん絵)
お仕事のご依頼などは、左下のメッセージボタンからお気軽にご連絡くださいませ。
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ノンフィクション二冊

2017/02/05 16:08
関西在住作家さまの、ノンフィクションを二冊ご紹介します。

一冊目は、上坂和美さん「山中伸弥物語」
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言わずと知れた、ノーベル賞受賞者・山中伸弥博士のこれまでを追ったノンフィクションです。
整形外科医としてスタートした山中さんに、最初につけられた名前は「ジャマナカ」 あまりの手術の下手さに、毎日怒られまくり、基礎医学に方向転換。しかし、その研究の道はいばらの道。成功率が一割にも満たない世界です。
アメリカで恵まれた研究環境を手にしたものの、家族が帰国してしまうと寂しさに耐えきれなくなり、研究の途中で日本に帰ってしまった人間臭いエピソードなども紹介されています。
そう、人間は小さくて弱くて、それはノーベル賞受賞者でも変わることはありません。しかし山中さんはそのたび折れずに立ち上がり、発想を転換させ、自分を励まし、再び研究に体当たりしていくのでした。
「レジリエンス」という言葉が、巻末で紹介されています。すなわち、「心の回復力」
つらいことがあったときに、しなやかに順応して生き延びる力。
山中伸弥という、ひとりの研究者を通じて、この「レジエリエンス」がいかに大切か伝えてくれる作品です!
壁にぶちあたって悩む、多くの子どもや若者に、ぜひぜひ。


二冊目は、おちまさ子さん「けん玉道の師・藤原一生物語 」
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恥ずかしながら私は、「けん玉」というものを、日本の郷土玩具みたいなものだと思い込んでいました。
発祥はなんと、16世紀のフランスなんですね。郷土玩具どころか、たいへんグローバルなものだったのです。
表紙には、世界各国のけん玉に囲まれた、ひとりの男性の姿が。
そう、この人こそ「けん玉道の師」藤原一生さん。なんと、童話作家です。
ひとりの童話作家が、世界中にけん玉を広め、さかんにしていったことを、私は初めて知りました。
「けん玉のひびきは平和のひびき」そして、「生きる力」になる。
そんな彼の思いが、情熱が、ひしひしと伝わる本でした。
作者のおちまさ子さんは、これが単行本デビュー。彼女自身、けん玉の段持ちです。
藤原一生さんと、おちまさ子さん。二人のダブルけん玉愛にあふれた一冊、きっと子どもたちをワクワクさせることでしょう。



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ハリネズミ乙女 はじめての恋

2017/01/23 17:57
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令丈ヒロ子さんの、初大人向け小説!
ということで、いったいどんな大人の世界になっているのだろうとドキドキしながら読みました。
「大人向け」と言われたもので、ついつい身構えてしまいましたが……。

そこは、キュートでピュアで、あたたかな世界でした。
「児童文学」を長年書いてこられた、その良い意味での延長線上に、この物語はありました。

関西の芸人一族の家に、生まれ育ったコノカ。
その特殊な環境ゆえに、自分の居場所を見失ってしまい、東京に出て一人暮らしを始めます。
そんなコノカが出会ったのは、ペットショップのハリネズミくん。
孤独な乙女の心情と、ハリネズミくんのキュートさが、もうベストマッチ!

コノカちゃんは、ある意味ちょっと「イタイ子」なのですが、それがまたいじらしくってしょうがない。
読書の楽しみのひとつは、登場人物の中に自分を見出す瞬間ですが、
たぶんコノカちゃんと自分を重ね合わせる女子が、続出すると思います。
いろんな形で、だれもが持っている「イタさ」「劣等感」「閉塞感」
そういうものに、この本は実に巧みに寄り添い、笑いと涙で癒してくれます。

大人になっても、人は弱い。
私は10代のころは、20代になれば人は完成し、30くらいになったら悟りを開いた存在になるのだ、
と本気で思っていました。
それがまあ、どうしてどうして(笑)
30どころの騒ぎではありません。
この年になっても、イタイ思春期状態が、部分的にせよ残っているとは。
そうして、その部分をなにかで癒したいと願っているとは。
そんな女子はきっと、私だけではないはずです(と思いたい!)

そんな永遠の乙女の、お手元にぜひ。
この本の影響で、ハリネズミを飼う人が増えそうです。


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児童文学者協会70周年記念会 続報

2017/01/09 21:29
来月、日本児童文学者協会創立70周年記念会が、関西にて開催されます。
日時は、2月26日(日) 場所はJR大阪駅直結・ホテルグランヴィアです。
内田麟太郎理事長の講演「絵本のことば・詩のことば」から、幕開けです。
その後は懇親会で、美味しいお食事を頂きながら、おしゃべりしませんか?

関西開催なのに、各社編集者の方々が、たくさん参加して下さることになりました!
この機会に、ぜひ交流を深めて頂きたいと思います。
講演会、懇親会、ともにまだお席がございますが、定員がありますので、どうぞお早目のお申込みをお願い申し上げます。

→内田麟太郎理事長の講演会は、満席となりました。
 懇親会は、まだお席がございますのでお急ぎください(^▽^)/
→懇親会も満席となりました。ありがとうございました!!

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画像はクリックで拡大します。
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あけましておめでとうございます!

2017/01/01 17:44
あけましておめでとうございます。家族親戚、うちに集まり、例年通りのお正月を迎えることができました。
なにごともない穏やかなお正月って、とってもありがたいことですね。
今年も、「今の限界をちょっと超えたところ」を目指して書いていこうと思っておりますので、みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。

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龍神王子8 宮下恵茉

2016/12/18 14:01
児童文庫のシリーズを、何個もかけもち連載されておられる、売れっ子作家宮下恵茉さんの新作です。
わたしは実は、これに出てくる登場人物「金龍さま」の大ファン。今回金龍さまの危機! ということで心配でならず拝読したのですが、いやー、うまいです!

作家さんに「うまい」なんて、歌手に「歌、うまいですね」って言うようなもので、かえって失礼かもしれませんが、
わたしの拙いボキャブラリーでは「うまい!」の三文字しか出てこないので、お許しあれ。
このスピード感。息もつかせず、次々繰り出されるエピソード。テンポよく、時にはじんわりと染みてくるセリフ。しっかりと作りこまれた設定。手に汗にぎるバトルシーン……。

と、わたしも物書きのはしくれなんで、いろいろ分析めいたことを書いてしまいますが、一読者としてはジェットコースターに乗せられて、きゃーきゃー言っているうちに、終点についてしまったぜという感じです。このレベルのもの数シリーズを、児童文庫大手各社で、同時に連載されておられるとは……。

とにかく読者を引き込むパワー全開の、作家さんです。
次回も楽しみ楽しみ(*^^*)

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日本児童文学者協会創立70周年記念会

2016/12/04 12:13
来年のことをいうと鬼が笑うといいますが、そうも言っておられません。
2017年2月26日(日)、JR大阪駅直結のホテルグランヴィアで、タイトルのイベントを行います。
堅苦しい名前がついておりますが、要はみなさんで集まって、楽しく勉強したり、美味しいもの食べてお喋りしましょうよという会です。

どうぞみなさま、ふるってご参加くださいね〜。安田も実行委員として参加致します。

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                ↑クリックで拡大できます(^▽^)/
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錦秋文楽公演

2016/11/23 14:24
国立文楽劇場に、生まれて二回目の文楽を見に行ってきました。
今回のは「入門」じゃなくて、たっぷり三本立てです。

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中西らつ子さんお手製の「観劇のしおり」で、期待感がさらにアップ。
まずは、手前の坊太郎ちゃんと右で拝んでいる乳母さんとの、親子愛を描いた「花上野誉石碑」
そして恋人への愛ゆえ、夫殺しの罪を負ってしまうお駒さんの話「恋娘昔八丈」(髪結いの才三、男前!)
最後は、想う人への恋心が高じ、ついに大蛇となってしまう清姫を描いた「日高川入相花王」

まだ二回目で初心者の私なんですが、気が付いたことがあります。
文楽はね、文楽なんです。「劇」の延長でも、「歌舞伎」の変形でもない。
唯一無二のものなんですね。

というのも、あのお人形の動き。
人間が実際にやったらおかしい、というか、そういう動きはしないですよね?
という格好をする。
リアルを追求しているのではなく、ディフォルメしているんです。
そのディフォルメゆえに、よりいっそう感情を……嫉妬も情念も切望も……増幅して伝えることができるのではないかと。

考えたら、人間のリアルな動きを忠実に真似るのなら、人間にやらせておけばよいわけです。
お人形に、人間にはできないプラスアルファの表現をさせてこその、文楽なんですね。
それでいて、人間に見えなくても困る。
たぶん、首の傾げ方、手のちょっとした動き。
ひとつ間違えても、バランスが崩れるんじゃないでしょうか?

針の穴に糸を通すような、芸だと感じました。
これをやりきれる技芸員さんって、ほんとすごい。

あと、今回私のツボに入ったのは、「つめ人形」たちの愛らしさ。
(私のツボは、ちょっと人とずれてることが多いんですが(^-^;)
つめ人形というのは、「その他大勢」人形といいますか、町人A、B、Cみたいな役どころなんですね。
主役級の人形は三人がかりで動かしますが、つめ人形は一人だけで動かします。
お顔も素朴な脱力系といいますか、なーんかほんとにアホ可愛いくって、
親しみを持てるお顔をしているんです。

とにかく文楽って、予想以上に深くて見どころがいっぱいです。
また行きたいです(*^^*)


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