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夏菜の野菜畑

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夏菜の野菜畑
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児童書を書いている、安田夏菜のブログです。
お仕事のこと、読んだ本のこと、趣味の落語のことなど、思いつくまま綴ります。
(左の画像は、拙作「ケロニャンヌ」より。しんやゆうこさん絵)
お仕事のご依頼などは、左下のメッセージボタンからお気軽にご連絡くださいませ。
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乳がんから、ほぼ10年

2018/06/09 18:59
今日は一年に一度の、乳がん全身検診。
今年も無事クリアすることができました。

乳がんと診断されたのは、9年9か月前です。
ほぼ10年間、なんとか無再発で生きております。

かかって2〜3年のうちは、しょっちゅう絶望してました。
なにしろ腋下リンパ節に4つも転移があるというハイリスク。
手術に抗がん剤に放射線にホルモン療法と、治療はフルコースてんこ盛り。
副作用で心身ともにヨレヨレになり、再発の不安に怯える毎日。

けれど10年近くたって、いまだに服薬はしているものの、
美味しくご飯を食べ、モノを書き、時には友人とお酒を飲み、こうして元気に生きてます。
なんでこんなことを、わざわざブログに書くかというと、今絶望しているがん患者さんに読んでもらいたかったから。

初期治療中、同病の人のブログを必死に渡り歩きました。
同じような病状でありながら、長らく元気に生きている人を見つけて安心したかったんです。
ところが、ほとんどそういう人には会えませんでした。
再発している人ばっかりが、目につきました。

今になって、わかります。
なぜ、そういう人が見つけにくいかというと、良くなった人はいつまでもブログに病気のことを書かないからです。
日常生活をとりもどし、病気のことを考えてる暇がなくなるからです。
あるいは、仕事関係の方などに気を遣わせるのが嫌だとか。
(私もそれで、ブログに病気のことを書くのをやめました)

だから、再発したブログばかりが目につく。
当たり前のことなのに、そのことにすら気が付かないほど、当時は切羽詰まっていました。
そうしてますます絶望しました。

だからあえて、今日はブログに書こうと思います。
今、目の前が真っ暗な患者さん、再発ハイリスク群だった私も、こうして長らく生きてますよ。
他にも「リンパ節転移4つ以上」 の乳がん患者さんを6人も知ってますが、
みなさん10年近く、あるいは10年超えて、ピンピン元気にしておられます。
また運悪く再発されたものの、上手にコントロールして、生活を満喫されている方も知ってます。


もちろん、あなたも私も、来年どうなるかはわからない。
乳がんは10年以上たっても、再発リスクは0にはなりません。
けれど病気はガンだけでなく、命は事故や災害でも一瞬で消え去ります。
みなそういう、危うさと共に生きている。
今生きていることに心から感謝をしつつ、私はまたお仕事に集中していきたいと思います。
ご一緒に、頑張ってまりましょう!!

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龍神王子12 

2018/05/10 16:29
 宮下恵茉さんの「龍神王子!」12巻目を読みました。
 今回は、バレンタインがテーマ。主人公・珠梨の通う、九頭竜学園のバレンタインは、とってもど派手なんです。
 バレンタイン委員あり、告白スポットあり、巨大ステージでの告白大会まであって司会が実況中継しているという❤ もう、草食系の人は草でも食べてるしかありません(笑) そこの前で告白すると、二人は永遠に結ばれるという『恋人たちの鏡』っていう、学校伝説まであるんです。もう小中学生女子が、キャーッとなる要素満載。

そして龍王誕生のために、王子たちと珠梨が探す「生まれ変わりの泉」。これが、いよいよ見つかりそうなんですよね。

 しかし、今号ではまだそこまでは辿り着きません。かわりになにやら心にひっかかる、意味深な台詞が、あちこちに散りばめられています。
「だれかを選ぶということは、、ほかのだれかを選ばないということ」
 うーん、そうなんですよね。だから恋って切ないのよ。オトナな言葉だわ……。
 そして、再登場した水鬼くんの、この台詞。
「たとえねえちゃんにとってつらい結果が出たとしても、それは受け入れなあかん」

 な、なんなの? 珠梨は幸せになれないの? コウさんへの思いは報われないの?
 人間と龍神は、結ばれないっていうし……。
 とにかく次回への引きが、半端ありません。早く13巻がでないかなあ。

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なみきビブリオバトル・ストーリー2

2018/02/22 10:40
「これって、児童書界のチームパシュートかも!」
思わず、そんな感想が漏れました。

前作「なみきビブリオバトルストーリー」の続編。
今回は小学4年生のみんなが、ビブリオバトルを繰り広げます。
森川成美。おおぎやなぎちか、赤羽じゅんこ 松本聡美。
4名の作家がそれぞれ別の子どもを担当して、ひとつの物語にまとめているというスタイル。
つまり、4人の共作ですね。

この「共作」という形は、なかなか珍しいスタイルです。
おなじテーマで書かれた短編を、何作か収録したアンソロジーはよくありますが、
ひとつの物語を作家が分担して書くというのは、あまりお目にかかりません。
だって、難しいですもん。

作家というのは自分の個性を打ち出したがる種族だと思いますが、
共作となるとそうはいきません。
誰かが突出するのではなく、みなが足並み揃えてひとつの作品を練り上げる。
それはまさに、「チームパシュート」
相当の打ち合わせ、すり合わせを重ねなければ、なかなか成立し得ないと思います。

前作も見事にそれを実現されていましたが、今回はよりいっそう「ワンライン」の美しさが
増していると感じました。
これほんとうに、4人で書いているんですかと思うくらい、なめらかにつながっています。
ビブリオバトルに出場するのは、この子たちとこの本です。

海野珊瑚 「21世紀こども百科 しごと館」
十文字吉樹 「なん者ひなた丸 ねことんの術の巻」
小川セイラ 「竜が呼んだ娘」
大石碧人 「せいめいのれきし」

さて、どの本がチャンプ本になるのでしょうか。
そして、本との出会いによって、みなはどのように自分を見つめ直すでしょうか。
それは、読んでのお楽しみ(^.^)

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100年後も読まれる名作〜赤毛のアン〜 

2018/02/12 14:38
永遠の名作、「赤毛のアン」
少女だった頃、どれだけこの本を読み返したでしょうか。
このほど、宮下恵茉さんが、この抄訳を手がけられました。

手にとってパラパラしたとき、少し心配になったんです。
字の大きさと、このページ数から見て、字数に制限があったことは窺い知れます。
この中に、あの物語が果たして入りきるのだろうかと。

けれども、完全に杞憂でした。
短いページ数の中に、よくぞここまで再現してくださいました。
Eの字がついたANN。
リンド婦人への反抗と、そのあとの謝罪。
黒髪の親友、ダイアナ。
ミニー・メイの治療での大活躍。
石版で殴られた、ギルバート。
徐々に、アンのペースにのせられていくマリラ。
そうして、涙なしでは読めない、マシュウとのお別れ……。

あのエピソードもこのエピソードも、きちんと詰まっており、
かといって、ぎゅうぎゅう詰め感はない。
低学年の女の子でも読めるくらいの、やさしくわかりやすい文章。
抄訳って、職人技なのね……としみじみ思いました。

「原作を読んでこそだ!」と仰る向きもあると思いますし、
その意見も、わからないではない。
けれど、読書力が低下している今だからこそ、抄訳本ってたいせつです。
これをきっかけに、アンと出会える子どもたちは必ずいる。

素敵なお仕事だなあ、私もやってみたいなあと
しみじみ思った本でした。

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吉田玉助さま襲名披露

2018/02/02 11:20
あれやこれやで、毎日バタバタしておりますが、そんな中とても楽しみにしていることがあります。

4月に行われる、吉田玉助さま襲名披露公演です。
文楽人形遣い、吉田幸助さんとの出会いは、一昨年。
奥様でいらっしゃる、イラストレーター中西らつ子さんが、拙著の挿絵を描いてくださったご縁でした。

文楽については、まったくど素人の私なのですが、ダイナミックかつ繊細な、幸助様の使いっぷりに大変魅了されてしまったのでした。
その幸助さまが、このたび「玉助」という大きなお名前を襲名され、披露公演をなさいます。
もう、どれだけワクワクしていることか!

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4月は大阪公演ですが、5月は東京でも公演されますよー。

ちなみに、奥様の中西らつ子さんと、作った本はこちらです⇒

「くじらじゃくし」 講談社   http://amzn.asia/5gH9rfD


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龍神王子11

2018/01/16 10:47
宮下恵茉さんの、「龍神王子」 とうとう、11巻目に突入です。
帯には、「わたし、もうやめる!!」の文字が。そう、いつも元気で前向きで頑張り屋さんの主人公、
珠梨ちゃんが、今回キレちゃうんです。

このシリーズ、いろいろ楽しみ方があるんです。
四人の王子への「王子萌」。
邪のものたちとの、「バトル萌」。
あー、わかる〜とリアルな「生活感萌」(←これ、わたしだけ?)
いろいろある中、実は最も大きいのは、主人公の玉呼びの巫女、「珠梨ちゃん萌え」じゃないかと思うんですよね。

なにしろ、通学に2時間以上もかかる私立中学に通いながら、家事一切をこなし、勉強も頑張り、玉呼びの巫女としても活躍する。しかしもともとは、目立つことが嫌いな、普通の女の子。小学校時代のいじめは、いまだトラウマ。そんなちょっと「苦労人」的な側面もたまらない。
青い鳥文庫の、女子読者たちが、珠梨ちゃんに憧れるのわかります。
思春期って、「素敵な同性」に、ものすごく惹かれるんですよね。

そんな憧れの珠梨ちゃんが、今回キレちゃう展開は、読者的には見逃せないでしょう。
今回出てくる邪のものの手口は、割と地味なんですが、こりゃメンタルに来るよねーという手口。
「龍王の代替わり」にまつわるあれこれも、これからどうなるんでしょう。
一読者的に、展開が楽しみです。

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ひかり舞う 中川なをみ

2018/01/12 22:42
中川なをみさんの、「ひかり舞う」を読みました。
戦国時代を舞台にして、架空の男性縫物師・平史郎の人生を描き切った歴史ドラマです。

明智光秀の家臣である、父のもとに生まれた平史郎。しかし、一家は父の戦死と共に、悲惨な境遇に転落します。
その日暮らしの逃亡生活の中、可愛がっていた妹は病死。母は戦場の首洗い。
生よりも、死と近しくなってしまった母は、七歳の平史郎を手放し、独り立ちさせる道を選ばせます。

武術よりも、美しい布が好きな平史郎がたどり着いた職業。それが、「縫物師」だったのでした―ー。

390ページほどもある物語ですが、まったく長さを感じさせません。
それは文章の読みやすさというより、迫真の人物描写のせいだと思います。
物語のはじめ、平史郎の母にはただ圧倒されました。「人間を書きなさい」というのは、よく言われることですが、
なるほど、こういうことかと思いました。

どんな母親なのか。それはここには記しませんが、とにかく壮絶です。
そうしてその後、平史郎が出会っていく人たち。
雑賀の鉄砲衆タツ、絵描きの周二、朝鮮からつれてこられた少女おたあ……。
どの人たちも類型ではなく、さらに言うなら人と人との距離感も、この物語ならではのものがあります。

「慈しめよ」というのは、平史郎の父が遺した言葉ですが、それは決して誰かに常に寄り添って、一体化することではない。むしろ、勝手にそれぞれが歩くうちに、一時期交差するような距離感。
日本の児童文学はたいてい湿度が高いですが、このカラッとした人と人との交わりが、中川文学だと感じました。
カラッとしながら、平史郎の人生の道しるべとなり、それぞれがリンクして、ラストへとつながっていきます。

児童文学ではありますが、大人にもお勧めしたい歴史小説です。
宗教観などは、大人にこそ響くものがあるかもしれません。
また、「男性縫物師」という平四郎のキャラクターは、現代の子どもたちにとっても、たいへん魅力的なのではないでしょうか。
フルボディ―のワインみたいに重厚で、香り高い物語でした。

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