「なんでやねーん!」の重版と「むこう岸」の新帯

2017年12月に出した、「おしごとのおはなし お笑い芸人 なんでやねーん!」が重版となりました。出してから2年くらい経っているため、もう重版はないだろうなと諦めていたので喜びもひとしおです。読んでくれた小学生の皆さん、本当にありがとう。
そして、「むこう岸」の今回の重版分に、新しい帯を巻いて頂きました。赤い帯で、ひときわ目立つようになりました。こちらもよろしくお願いします。

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長編創作講座受付中!

児童文学者協会 関西センターからのお知らせです。
児童向け長編・YAをお書きになる皆様、お待たせいたしました。好評を頂いております「長編創作講座」を今年も6月に開催いたします。

講師はなんと、ひこ・田中氏です!
プロフィール:『お引越し』で第1回椋鳩十児童文学賞受賞。同作が相米慎二監督により映画化される。1997年『ごめん』で第44回産経児童出版文化賞JR賞受賞。同作は冨樫森の手で映画化された。2017年『なりたて中学生 初級編・中級編・上級編』で第57回日本児童文学者協会賞受賞。『児童文学書評』主宰。

優れた作家であると同時に、評論にも秀でておられるひこ・田中氏が、あなたの作品を講評いたします。
またとないチャンスを、ぜひお見逃しなく。
作品提出枠は5名ですが、「まだその勇気がない」「けれど、ひこ先生のお話から学びたい」という方々のために、聴講生枠もご用意いたしました。初心者の方から、腕に覚えのある方まで、どうぞふるってご参加ください。

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●日時 2020年6月7日(日) 13:30~16:30(受付13:00~) 
●会場 たかつガーデン(大阪府教育会館)大阪市天王寺区東高津町7-11
●講師 ひこ・田中 氏(児童文学作家) 
●参加費 協会員(7,000円)、会員以外(7,500円)、聴講のみ(2,000円)
●定員 作品講評(5名)、聴講のみ(20名)
●申し込み締め切り 3月31日(尚、定員に達し次第、締め切らせていただきます)
●申し込み先 メール(maruhabenben@gmail.com)ファックス(06-6631-5381) 中松まるは
※住所、氏名、メールアドレス、電話番号、会員・非会員、作品提出有り・または聴講のみ、その他疑問点など、明記の上お申し込みください。折り返し、講座の詳細や作品提出方法、振込先などを返信させていただきます。
●提出作品 50~200枚まで(400字詰め原稿用紙1枚換算)、ジャンル・グレードは問わず。
※提出原稿は、メール添付にてやり取りさせていただきます。尚、それが不可能な場合は郵送で対応させていただきますので、お申し込み時にお書き添えください。


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あけましておめでとうございます!

あけましておめでとうございます!

2020年、オリンピックイヤーとなりました。
昨年はほんとうに、いろいろ光栄な年でした。
「むこう岸」が日本児童文学者協会賞、貧困ジャーナリズム大賞2019特別賞を賜ったうえ、
国際推薦図書「ホワイトレイブンズ2019」にも選定していただきました。
おかげでメディアにも取り上げていただき、重版も何度かかけていただき、自分が自分じゃないみたいでした。
本が売れないこの時代に、なんて幸運なことでしょう。

私生活でも、大きな変化が目白押しでした。
郊外の一戸建てから、駅近のマンションに住み替えました。
なぜ今だったのかと問われれば、これもいろいろあるのですが、
一番大きな理由は、親の老いを自分に重ねたからだというしかありません。
私も年を取るのです。そして年を取るとこうなって、ああなって……ということが、つぶさにわかってしまったのでした。転勤族の息子(&お嫁ちゃん)の足を引っ張らないよう、なんとか対処しなければ。
住み替える気力があるうちに。ものを整理できるうちに。判断力が衰えないうちに。
母二人と、犬一匹の老いを毎日身近に感じていると、本当に今しかないような気がしたのでした。

コンビニに行くにも車が必要な場所ではなく、坂道がなく、駅にも病院にも買い物にも徒歩で行けるところ。
実母のところにも、義母のところにも、すぐに行ってやれるところ。
幸い夫も賛成してくれ、マンション探しと今の家の売却を同時進行で進めることになりました。
とても難しいミッションでした。
新築は言わずもがな、求めるような立地のマンションは、中古でもミニバブル的に高騰しているのです。
逆に郊外のバス便の我が家は、言うまでもなく値下がりしていました。

詳しく説明していると、不動産に関する本が一冊書けそうなくらいの経緯があって、とにかく手頃なマンションが見つかり、5か月後に家も売れました。
引っ越しにあたり、徹底的な断捨離を決行し、ごみを6トン捨てました。(ほんまです)
なにしろ長年住むうちに、5LDKの一戸建ては物だらけになっており、とてもコンパクト駅近マンションには入らなかったのです。

引っ越しの直前から、愛犬の老いがますます目立ち始めました。
一年半くらい前から、すでにおむつで認知症の症状もあったのですが、食欲だけはありました。
それがガクッと食べなくなりました。
そのことを思い出すと、今も涙が出そうになります。
あの子は、あの家で暮らしたかったのです。15歳半になってまで、引っ越しなんてしたくなかったのです。
勘のいい犬でした。わたしが旅行するために、スーツケースを詰めるのを見ただけで、膀胱炎になったくらいでした。
ああ、引っ越すんだなと感ずいたとき、あの子なりに終活に入ったんだと思います。

引っ越しから3週間と少し。静かに天国に行きました。
今でも悔いは残っています。けれど、最後の方は精いっぱい介護して、腕の中で看取ってやれたのが、せめてもの罪滅ぼしのように思っています。

新居は便利です。駅もスーパーも徒歩圏にたくさん。
自転車に乗ると大きなショッピングモールに10分以内につきます。(それも三か所も!)
老後、車の運転ができなくなっても大丈夫。マンションだから管理もセキュリティも手間いらず。庭の手入れも不要。
なにより母二人と近くなり、行き来が楽になりました。
これで書けなきゃ、罰が当たります。

2020年は、新たに仕切り直して、また喜んでいただける作品を書けたらと思っています。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

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お薬からの卒業式

人間は病の器とはよく言ったもので、みなさんそれぞれに、病や体の不調とお付き合いしながら頑張っておられると思います。
特に中年以降は(笑)

私の場合は48歳からでした。講演やらインタビューやらで、時々お話している例の「ニューガン」です。
手術したらけっこう進んでて、抗がん剤8か月して放射線をおかわりして浴びてるうちに、一年あっというまに経ちました。
やっと終わったと思ったら、こんどは「女性ホルモン止めましょう」ということになりまして。
なんでもわたしの「ニューガン」は女性ホルモンを餌にしているらしく、兵糧攻めにして退散いただこうというわけです。

最初5年と言ってたのが、「あー、安田さん。最近の学会でね、これ10年続けることが推奨されたんですよ。特にあなたのような、ハイリスクな人は」ということで、10年に延長。まあ、飲む分にはいくらでも飲むこみますが、この薬はけっこう副作用もある。
関節が痛いのは最初の一年くらいでしたが、そのうちコレステロールが上がったり、骨粗鬆症にもなりました。
で、コレステロールを下げる薬だの、骨量増やす注射だの、またまた薬が増える。
絶対、女性ホルモンとめるって、体に良くないなと思いました。こんな治療やめたろかと、何べんも思いました。
自然療法や、民間療法に走ろうかとも思いました。

けど、チキンな私は、その勇気もやっぱりなかったんです。
「標準治療」は、少なくとも誇大広告をしない。
地道な統計をとり、「この薬を飲むと〇パーセント再発率が下がりました」というエビデンスを示すだけ。
確率の問題なので、飲んでいても再発する人はするし、飲まずとも再発しない人もいる。
さあ、どっち? 医者としては勧めるけれど、別に強制はしませんよと言うスタンスです。

結果わたしは、そのエビデンスとやらをとり、確率論に身を任せました。
効いてるやらいないやら、自分の体の細胞なんて、確認できないのでわかりません。
わからないながら、毎朝一錠まじめに飲みました。そして、先月末でとうとう10年過ぎました。

先週11年目の全身検査をして、きのう結果を聞きにいきました。
結果、どこにも転移なし。
もう片方の胸にあやしい影は映っていましたが、超音波でくわしく診てもらうと悪いものではなかったです。
ニューガンは10年以上たってからでも、再発はあるらしいですが、その確率はかなり少なくなるとか。
この病気に関しては、一応の一区切りを迎えました。

毎年毎年、来年こそはやばいかもと思ってました。
書けるうちに書いとかないと、というのはいつも頭の隅にありました。
そのおかげで、病気になってからいろいろ書けたと思います。
けど、今ちょっと力が抜けていて、書き手としてはちょっといかんことかな。
「今書かねばー」という渇望が、ものを書く上にはどうしても必要ですから。

けど、考えてみると、人間だれしも未来はわからない。
今病気であろうとなかろうと、明日死ぬかもしれない。
そのことを忘れず、「渇望」のモチベをあげなければと思います。

けどとりあえず、お薬ありがとう。標準治療、ありがとう。
おかげだったかかどうかはわからないけど、11年間無事に生きられました。
余っているお薬、なんだか捨てられない。
10年間一緒にいてくれた、わたしの分身です。
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ホワイト・レイブンズ2019に選定!

「むこう岸」がミュンヘン国際児童図書館が選ぶ国際推薦図書に選定されました!
その名も、「ホワイト・レイブンズ2019」
「ホワイト・レイブンズ」とは白いカラスを指すのだそうです。
まれなもの、素晴らしいもの という意味なのだそうで、ほんとうに光栄で幸せです。


世界各国から選ばれた「ホワイト・レイブンズ」は、59カ国37言語の図書200点です。
日本からは8羽の白いカラスが飛び立ちました。
和真も、樹希も、アベルくんも、世界に羽ばたけてよかったね♪

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貧困ジャーナリズム大賞特別賞

このたび「むこう岸」が貧困ジャーナリズム大賞特別賞を受賞しました。
貧困ジャーナリズム大賞は、貧困問題に対し優れた提起をした活動に贈られる賞です。
第一線で活躍するジャーナリストの皆様に交じり、小説というフィクションの世界を評価していただいたことが、とても嬉しいです。



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そして、今回「特別賞」をご一緒したのは、タレントのしょこたんさんです。

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ご自身の体験をもとにされた本「死ぬんじゃねーぞ!」など、いじめに苦しむ青少年のための活動が評価されました。
しょこたんさんによる漫画も描かれていて、とても読みやすく青少年の心に届く本になっています。
ぜひお読みください。


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立派な賞状とお花を頂きました。
ほんとうに光栄です。ありがとうございました!!




第60回講談社児童文学新人賞

講談社児童文学新人賞の授賞式のため、上京していました。
わたしがもらったのが、第54回だから、もう6年も昔。
才能のある後輩がたくさん誕生し、わたしも古株となりました。
(まあ、最初っから年齢的には古株なんですが(;^ω^))

そして今年も、新たな才能が三人も!
選考委員の先生方のお言葉からも、期待の高さが伝わってきます。
和やかな授賞式の後、恒例の立食パーティとなり、担当編集者に付き添われた受賞者のお三方が、ご挨拶に回ってきます。
みなさん、キラキラと輝かれていて、まぶしかったです。
ほんとうにおめでとうございます!


「受賞者の方々は、今日がスタートラインです。やっとここに並んだのです。これからの頑張りに期待します」というようなスピーチもありました。
ほんとうにそう。今日ここからのスタートです。
けれどそれは、私たち古株も変わりありません。
物書きと言うのは、一作一作仕切り直して、再スタートの連続です。

「あなたは5冊だしたから、1冊サービスで出します」なんて、どこの編集者さんも言ってくれませんから。
(だれか言ってくれないかしら)
10年書いてようが、今の原稿がよくなければ、それまで。
常に自分を絞り切って、今書ける最高のものを出していかないと、本にはしてもらえないです。


フレッシュな新人さんたちを応援しながら、自分もまた新人さんたちを同じ気持ちで、書いていかねばなあと、
気持ちを新たにしたのでした。